「マイクロバイオーム」っていうすごい研究、健康に役立つこと

健康
マイクロバイオーム(Microbiome)とは、人間の体に共生する微生物(主に細菌、ウイルス、真菌など)の集まりや、それらの遺伝情報のことを指します。特に、腸内の微生物群である腸内フローラが有名ですが、皮膚や口、肺など体のあらゆる部分にマイクロバイオームが存在しています。
マイクロバイオームのすごいところ

1. 健康の鍵を握る「第二の遺伝子」

私たちの体には約 37兆個の細胞 があると言われていますが、それを上回る数の微生物 が共生しています。これらの微生物が持つ遺伝子の総数は、人間の遺伝子の約150倍にもなり、健康や病気に深く関わっています。

2. 免疫力をコントロールする

腸内マイクロバイオームは、免疫細胞の約70%が集まる腸 で、免疫システムを調整しています。善玉菌が多いと免疫力が向上し、ウイルスや病原菌への抵抗力が強くなります。

乳酸菌・ビフィズス菌 → 免疫細胞を活性化し、アレルギーや感染症を防ぐ

短鎖脂肪酸を作る菌(酪酸菌など) → 腸のバリア機能を高め、炎症を抑える

3. 脳とつながる「腸脳相関」

腸内細菌は、脳と神経伝達物質を介して直接コミュニケーション しています。

セロトニン(幸せホルモン)の約90%は腸で作られる

腸内環境の乱れがうつ病や不安障害と関連

発達障害(自閉症スペクトラム)とも関係がある可能性

つまり、腸内環境が悪化すると、ストレスやメンタルの不調が起こりやすくなるのです。

4. 体重・肥満のコントロール

肥満の人と痩せている人では、腸内細菌の種類が異なります。

肥満の人は「ファーミキューテス菌」が多く、エネルギーを過剰に吸収しやすい

痩せ型の人は「バクテロイデス菌」が多く、エネルギー効率が適正

腸内環境を整えることで、ダイエット効果 も期待できます。

5. 慢性病のリスクを下げる

腸内マイクロバイオームは、糖尿病、動脈硬化、がん、認知症などのリスクにも関与 しています。

炎症を抑える菌が多いと、生活習慣病の予防につながる

腸内細菌の多様性が低いと、病気のリスクが高まる

マイクロバイオームを整える方法

1. 発酵食品を食べる → ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなど

2. 食物繊維をしっかり摂る → 野菜、果物、海藻、豆類

3. 加工食品・食品添加物を避ける → 腸内細菌のバランスを乱す

4. ストレスを減らす → ストレスは悪玉菌を増やす

5. 抗生物質の乱用を避ける → 善玉菌も殺してしまう

まとめ

マイクロバイオームは、免疫、メンタル、肥満、病気のリスクなど、あらゆる健康状態を左右する重要な存在 です。食事や生活習慣を見直し、腸内環境を整えることで、より健康な体を作ることができます。

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